2015年08月28日

読み切りマンガ“カノジョはカノジョにキスがしたい!”に寄せて


“サークルクラッシュ!”を連載させていただいているGANMA!で開催された、
読み切り企画 『GANMA!ワンショットフェスタ2015』に参加しましたよ。

kanokisu.jpg

http://ganma.jp/GOF2015/20

この作品、“カノジョはカノジョにキスがしたい!”
公開されたのがそう……10日前かな……。


紹介が遅い。ブログ不精はもう不治の病だな。

でも、紹介が遅くなったからこそ、
少し裏話的な、突っ込んだ解説をさせてもらおうかな。
だから、もしまだご覧になっていない方がいたら、
まずは一読いただけると幸いです。面白いですよ。

そう。自信をもってオススメできる作品なのは、間違いない。
4コマの原作という、今までとは毛色の違う創作をさせてもらって、
もう1年半が経とうとしているけど、その年月と重ねた修練がなかったら、
俺はこの作品を生み出すことはできなかっただろうね。
4コマ10Pで、キャラクターに生き生きと動いてもらい、
物語として起承転結を果たせた、そのことにとても満足感を得たよ。


……ドタバタ百合コメディの紹介にしちゃ大袈裟だよ!

別に俺が満足しているかどうかとか、どうでもいいよね。
せっかくの読み切り、気楽に触れてもらいたい。
百合、いわゆる女の子の恋愛ものというと、当然好き嫌いもあるだろうけど、
口当たりはまろやかだと思うよ。何せ、俺にとっても初の百合作品だから。
いきなりド濃いものは描けない。そこが、いい具合に作用していると思う。

ちなみに、なぜ初めての百合に挑戦したかと言ったら、
それはもう当然、作画のこすずめ先生の強い要望があったからですよ。
彼女は同人活動で百合に対する実績もあるし、愛情も深いからね。

しかし、思い返してみると、そこもまた俺にとっては大きな出来事だったな。
ほら、過去の劇団の作品でも、よそで書いていた作品でも、
俺の作品ってのは、必ず男女の恋愛を描いていたから。
男が出てこない作品ってのは、殆ど書いたことがない。
唯一、以前ガールズトークを題材にした朗読劇を書いたことがあるぐらい。
……あ、それにキャストとして出ていたのが、こすずめ先生だったな。

でも、いざ描いてみて思ったけど、悪くないね!
いや、元々読むのは好きだったけど(マリみて大好きです)、
自分で描いてみると、男女の交流とは違った空気感が出せてとても新鮮だよ。
自身の男性性を排除しようとするからなのかな、とても瑞々しい感覚だ。

では、キャラクターのネーミングについても言及しておこうかな。
ここも、俺としては珍しい手法を取っているので。

キスを迫る女、河原野 莉理(カワラノ リリ)は、
河原(自然といる)のLily(百合)という、完全な語呂合わせ。

一方、キスを拒む女、射澄 千那(イズミ センナ)は、
射る(攻撃する)、澄んだ(清い)、千(遠い)、那(美しい)と、
完全な意味の羅列。異なる方向性で、名づけをしている。

異なる方向性が故に、ちぐはぐさを感じるかも知れないが、
「かみ合わなさ」が大きなテーマになる本作だから、
違和感があるほど良いというのが、今回の狙いだ。

キャラデザに関してはこすずめ先生に任せているけど、
すごく可愛いのと同時に、この違和感という点に於いて、
ハッとさせられたポイントがあったね。
それは、莉理が巨乳だということ。

kiss_008.jpg

女に迫るという、言ってしまえば男性的な行為をする莉理が、
女性的な象徴である胸がデカい。これもまた、「かみ合わなさ」だ。
倒錯的なエグさすら感じる。ものすごいキャラデザだと思う。


ま、そこまでゴチャゴチャ考えてないだろけど!

本人に聞いたワケではないからね。俺が勝手に感じたことだからね。
いやはや、自分たちの作品まで勝手に深読みするって、
俺はどこまでオタク的なものの見方が染みついてるんだ……。

この作品にもコメントを沢山寄せていただいているけど、
百合を好きな人からも、そうでない人からもコメントがあって、
それがとても嬉しかったよ。何か専門用語も出てたね。
自分が普段暮らしていない界隈の文化は、重ね重ね新鮮だ。
リスペクトしたい。そして、吸収し発展させていきたいと思ったよ。


つくづくね、色々と挑戦させてもらえるのは、ありがたいことだ。
連載作品にしても、前回の更新で紹介したコラボ企画にしても、
そして、今回の読み切りにしても、GANMA!からもらった経験値が、
はぐれメタルばりに俺をぐいぐいレベルアップさせてくれる。
だから、もっともっと強くなって、もっともっと面白いことがしたいね。
届けていくよ。そうしないと勿体ないってぐらい、みなぎってるから。

今回はちょっと理屈っぽい記事になってしまって、
人によってはノイズかも知れないけど、
こうした裏話でより作品を楽しめる人もいるだろうから
(本当にこれはタイプが分かれると思っている)、
ガッツリ書いてみました。お楽しみいただけたら、幸いです。

http://ganma.jp/GOF2015/20

posted by サコタヤスユキ at 17:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2015年08月07日

GANMA!の夏休み特別企画に寄せて

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いつも連載をさせていただいているGANMA!の夏休み特別企画、
『夏休みだよ!GANMA!ランドにみんな集合』に、
企画構成として参加させていただきましたよ。

http://ganma.jp/

全連載陣とはいかないまでも、19もの作品が一堂に会して、
リレー形式で展開していくというこの特別企画、
では、企画構成とは一体何をやったのかというと、
全体の世界観の設定と、各作品の掲載順、場面設定と、
どういうネタをやって欲しいかのお願いといった具合です。

いやはや、担当編集さんからの「お仕事のお願いが」のLINEに、
内容も聞かずに「やります」と返事したものの、
いざ取りかかってみるとこいつが本当に……面倒でしたね。


俺の内なる良心「お前、もう少し言い方ってものがあるだろ……」


いや、その通りだけど!でもね、もうハッキリ言うべきだとも思うの。
面白いものは、それ相応の苦労をしないとできないって!

実際、楽しようと思ったらいくらでもできたと思うよ。
当初先方から提案されたような、各作品が自己紹介をしながら、
文字通りバトンを回していく案とか、なるほど、シンプルだよね。
でも、「そんなの誰が読みたいんですか?」って、言っちゃったものね。


俺の内なる良心「お前、薬局行ってオブラート買って来いよ……」


いや、その通りだけど!言っちゃうのは俺の未熟さだけど!
でも、せっかくの企画が本当にただの自己紹介で終わってしまったら、
勿体ないし、何より参加する作家先生方も嫌だと思うのよ。
だって、クリエイターなら、つまらないものは作りたくないでしょ。

だから、この企画にあたって俺は、まず第一に、
「一作のマンガとして面白く読めること」、そして、
「今まで未読の作品にも興味をもってもらうこと」を念頭に、
取り組ませてもらったよ。

折しもね、この企画を振られたタイミングで、
俺は『響け!ユーフォニアム』の聖地巡礼に行っていたから、
宇治のガストで一人、延々と対象作品を読み込んだものですよ。

gasuto.jpg
※参考画像:画面奥のガストに行ったよ。

読めば読むほど、単純に作品のジャンルは多岐に渡るし、
掲載のスピードもバラバラ、この問題を解消すべく、
俺が提案したのが、そう、冒頭のGANMA!ランドだった訳です。
共通の場所で異なるアクションを起こすのに、
テーマパークというのはうってつけだったからね。

ちなみに、俺の提案では西新宿GANMA!ランドだったのだけど、
ま、それはボツだったよね。

そして、連載が進んでいるものもあれば、新連載のものもある、
ということで、可能な限り連載3話時点の設定で、
こちらとしてはネタを練った。その方が、未読の読者様に分かり易く、
ご新規様を獲得し易いのではという狙いもあった。
当然決定稿はその限りではないけど、場所と時系列を指定したことで、
一つの作品としてのまとまりというのは、思った以上に出ていたと思うよ。

決定稿はその限りではない、というのは、
いざ描く段では各作家先生個性を出してくるだろうなと思っていたし、
個性を発揮したいポイントが、俺の案と多少異なろうが、
当然己を優先して欲しいと思っていたから。
だから、「こう来るか」というのも、俺としては結構楽しめたよ。

一番笑ったのは、遊園地の花形であるジェットコースターを任せたのに、
冒頭一コマで終了させて、着ぐるみのBLネタにもっていった
『池袋†BLood』かな。もうね、そこを絶対推したいのだな、と。
ゴメン、俺にそこを振る力はなかったよ、と。心打たれました。

勿論、それぞれに見どころがあって、やはり漫画家というのは流石だなと、
どうしても絵描きでない俺は、改めて感心する次第だったね。
一つ一つに言及したいぐらい、だけど、余り解説しすぎるのも野暮天だから、
ぜひ実際にご覧下さいね。いい出会いの場になってると思うからさ。

ちなみに、全体のオチとして編集長を出そうと提案したのだけど、
ま、それはボツに……ならなかったね!出てたね編集長!
正直ダメ元での無茶ブリだったのだけど、恐るべき懐の深さだ。

今のところ、なかなか評判は上々のようで、
俺としてもホッと胸をなでおろすばかりです。
貴方に楽しんでいただかないことには、やる意味がないからさ。

そして、やっぱり何よりこの企画が、
未読だった作品との新たな出会いになったらいいなと、重ね重ね願うよ。
実際のところさ、どういう出来であろうとさ、
好きな作品の特別編が1Pでも読めたら、ファンなら嬉しいでしょ。
だからこそ、その先がなくては、やっぱり意味がない。
貴方の好きが、さらに広がっていく企画であって欲しいなと思うよ。


最後に、この企画に参加させていただいたことに、
改めて感謝の意を示したい。いい経験ができました。
何より、普段から口癖のように繰り返している、
場に対する貢献が僅かでも達成できたとしたら、この上ないことだ。

言うは易く行うは難し、だけど難いとこ掘っていかないと、
口先だけの輩になってしまうからな。本当に、挑戦できて良かった。

そして、普段とは異なる類の創作を振ったにも関わらず、
応えていただいた各作家先生方、ありがとうございました。
直接関わった訳ではないにしろ、この企画を通して共作、
共闘できたことは、俺にとってとてもエキサイティングな体験でした。

夏休みというフレーズからは縁遠くなって久しい身だけど、
いやはややっぱりいいものだね。楽しい空気があって、
楽しませようとする人たちがいるなら、乗っかるべきだぜ。うむ。

posted by サコタヤスユキ at 21:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2015年07月29日

夏の記憶

先日DL販売開始した、同人サークルcocchi-koi3年前の作品、
サマー・タイム・プルーフ”が、現時点で11DLいただいていて、
改めてありがたい限りです。11ってね、結構予想外ですよ。
確かにケタという意味では大きな数字ではないかもだけど、
俺は1の価値を知っている男だからね。感謝しているよ。

でも、実はこのSTPの再販は、ある意味では前哨戦だったのよね。
DLsiteに登録した真の狙いは……2年前に発表した、
オリジナルノベルゲーム“6LDK!”をDL販売することだったの。

この作品はね、かなり凄いというか、特殊だと思うよ。
何せ俺たち、完全に一からの挑戦だったにもかかわらず、
キャストが(小劇場的な意味でも)やたら豪華だったり、
イラストや音楽周りもガチだったり、本当に謎の企画だった。
コミケ当日前の一週間は、週の睡眠時間が合計で10時間という、
絵に描いたようなド修羅場を駆け抜け、何とか完成させたものだ。

ただ、そうは言ってもコミケという限定的な場、
関わっていただいた人たちの幅広さに比べたら、
幅広い客層にお届けすることは、満足にできなかったのかなと思う。
そこで、二年経った今、改めてお届けすることにも、
確かな意義があるのではないかと思った次第です。

ま、元データを紛失していたせいで、
完全に一から作り直す羽目になったけどね。


……いやはや、当時の地獄を思い出したよ。
そして、ちまちませっせと作り直していて、
改めて「どうしてあの時間に合ったのだろう」と不思議になったね。
よくやったと、当時の自分を褒めてあげたい。まさに火事場の馬鹿力。

でも、せっかく作り直すからには、徹底的にと思ってね。
今回再販する“6LDK!”は、ver1.2と言っても過言ではないよ。
テキスト面では、改行と校正を見直して徹底的に読みやすくし、
演出面でも、キャラクターや背景の切り替えのタイミングにこだわった。
SEは倍増しているし、EDにも一工夫加わった、まさに現時点の精一杯です。

そして、今回一番のこだわりは、体験版を用意したことです。
以下の販売サイトで無料DLできるから、まずは遊んでみて欲しいね。

http://www.dlsite.com/home/work/=/product_id/RJ156281.html

正直、キャストに対する興味本位とか、そういう客層は、
この体験版で満足してしまう可能性もあると思う。
「へぇ、こういうことしていたのか」って具合にね。
でも、それでもいいじゃないか。知ってもらったのだから。
当然、物語を最後までお楽しみいただけるのがベストだけど、
単純に0か100だけではなく、20伝わるのでも十分に成果だ。

それに、価格は当時の半額の540円。ほぼワンコイン。
手数料を考えると、リメイクにかけた時給も回収できないだろう。
でも、目的をそこに置いていないからね。
単純に、あの日届かなかった人にも、こうすることで届くかも知れない。
自分たちの思い出を、ちゃんとした形で残しておきたい。
そういう衝動での物作りだから、俺は何ら間違っているとは思わないよ。
勿論、その金額分の価値はあるとも思っているしね。

夏休のお供に、というフレーズは、少なくとも同年代には通用しないけど、
俺たちが駆け抜けたあの熱い夏が、また再び誰かを熱くさせることを、
願ってやまない次第だよ。繰り返しになるけど、まずは体験版だけでもね。
楽しんでいただけたら、本当に嬉しいです。

http://www.dlsite.com/home/work/=/product_id/RJ156281.html

ジャケット用.jpeg

posted by サコタヤスユキ at 20:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記