本年も大変お世話になりました。
来年もよろしくお願いいたします。
と言って終わるならtwitterでいいだろ、
という話なので、駆け込みで少し語ります。
大晦日ということで、やっぱり今年を振り返り、
一体自分は何ができたのか、そして、
何ができなかったのかを考えてしまいますね。
特に後者、頭を駆け巡るのは自分にできなかったこと。
何と言っても、ちょうど一年前の約束を、
目に見える形で反故にしていますから。
そこに対する申し訳なさ、情けなさはかなりのもの。
本当に、ビッグマウスはこういう時に厄介ですよ。
できなかった時のカッコ悪さがハンパない。
そう、モエプロ十周年で公演をというのは、
俺にとってやるべきことの筆頭だったし、
期待の声があったのも事実。
でも、結果としてできなかった。
いいや、もっと直接的に言うと、しなかった。
やろうと思ったらできたはずでしょう。
その時々の都合、あれやこれやを天秤にかけて、
ただ単に俺は、しないという決断をしただけだ。
それが自分と他人の期待を裏切ると知っていながらね。
このブログは、俺にとって宣伝の場であり、
セルフプロデュースの一環、つまり、
自分のいいところを見せる場だ。
だから、今年のブログ自体も、
数は少ないながら明るいものが多い。
だってそうだろう。いちいち弱音を吐いても、
挫折を見せつけても、文字通り意味がない。
しかし、その影ではどうだっただろうな。
公演ができなかったことも含めて、
私生活も決して順調とは言い難く、
やはり焦りと不安が強い一年だったと思う。
密かに筆を折りそうになったことも、あった。
では、なぜこの年の瀬にわざわざ、
こうして弱音を吐き、挫折を見せつけるのか。
決まっている。そこから這い上がる様を、
よりドラマチックに見せつけるためだ。
自作自演のようだけど、少し違うかな。
結果的に自作自演になったら万々歳だけど、
這い上がれる保証などどこにもなくて、
さらなるカッコ悪さに繋がるかも知れない、
リスクの大きな発言だものこれは。
しかし、包み隠さず明かした上で、前を向く。
それが今年味わった痛みを活かす、唯一の方法。
ネガだろうがポジだろうが関係ない、
味わった感情は一つも無駄にしたくない。
せめて、そういう選択を取りたいと思う。
できたことを改めて殊更に披露して、
できなかったことを覆い隠すのも、
一つの選択だとは思う。明るい言葉はいいものだ。
ただ、俺の性格上、それだけでは堕落するよね。
一生懸命になれなかったことがある。
その自戒を、明確な形で残しておきたい。
そして、こういう選択を取るほど、
できなかったことに打ちのめされて尚、
結局来年への望みを捨てなかった、
捨てずに済んだのは、言うまでもなく、
周りで支えてくれている皆様のおかげです。
そこはもう本当に、厄介な修辞もなく、
ただただありがとうと言わせて下さい。
改めて、本年も大変お世話になりました。
来年もよろしくお願いいたします。
2016年12月31日
2016年12月11日
CAMPFIRE×GANMA!に寄せて【急】
クラウドファンディング企画について、
序、企画のスタートを告知して、
破、グッズの詳細について解説してきましたが、
今回は急、完結編をお届けします。
企画が終了したのがもう半月以上前、
総括を書くのに随分時間がかかってしまいました。
まずこの企画の最中は気持ちが落ち着かなかったし、
企画が終わってからも、また色々とありましてね。
なかなか落ち着くことがない、師走のこの頃です。
しかし、何はなくともまずは大きな声で言いたい。
祝!クラウドファンディングサクセス!
オリジナルグッズ作成決定!
ご支援いただいた皆様のおかげです。
ありがとうという言葉を幾重にも重ねて、
心からのお礼を申し上げます。
この感謝の気持ちに、一点の偽りもない。
まずはそこをしっかりと述べておきたい。
俺は、お金の価値を知っているし、
グッズを買うという行為の重さも知っている。
物凄く強いお気持ちをいただいたと思っている。
でも、俺個人の気持ちを整理してみると、
こうして感謝し、安堵している一方で、
そうね、満足はしていないです。
ほら、もともと俺、打ち合わせの段階では、
1000%の達成を目標にしてたからさ。
……というのは半分冗談だけど、
まったくのギャグでもないよ。
今回達成した200%越えのご支援、そして、
101人からの60万円を超える支援金額、
とても大きな数字だ。立派だと思う。
一方でこの数字を、商業として見るとどうだろう。
本企画はCAMPFIREとGANMA!の共同プロジェクト、
当然関わっている人数も多い。
多くの大人が仕事として拘束されているのだ。
彼らに対して、どこまで利益をもたらせたか、
そこを思うと、なかなか簡単に満足はできない。
商業作品によって為すべきことは、
まず第一にお客様を楽しませること。
次に、クライアントに利益をもたらすこと。
そして、自身も利益を得ること。
どこが欠けても、商業作品とは呼べないだろう。
だから、実は本企画に関しては当初から、
100%を達成するだけでは完全な失敗だと思っていた。
一方で、ただの集金をするのも嫌だった。
サークラの読者は若い人も多い。
金額伸ばしたさに高額なセットばかり用意しては、
そこに手が出ないということが、
彼らのテンションを下げかねない。
参加したいけどできない、そういう事態は避けたい。
だから、最小単位の三千円のスマホケースに、
一番多くの種類を用意し、目玉とした。
そして、最高単位でも一万円とし、
全部入りなどのカテゴリーは作らなかった。
「もっと高額のセットを」という声もあった。
特に企画初期はね、ご支援いただいた方も、
達成するかどうかを不安視されていたから。
問答無用で上限を出すという方々の声は、
本当にありがたかったのだけど……
安易にそういうことはさせたくなかったの。
そして、最終的に支援いただいたコースの内訳は、
最小単位の三千円が一番多数になった。
この結果に関しては、素直に誇らしいよ。
恐らく、全種類コンプリートしたい方が、
複数回申込みいただいたりもしているだろう。
延べ人数だと思う。でも、見かけの数字では一番だ。
見かけの数字が整うのは、とても大きなことだよ。
それに、複数回申込みいただいた方も、
何度も申込みの手間がかかることで、
本当に欲しいかどうかを思案する間が生じたはずだ。
俺は、その間にこそ価値があると思っている。
考える間を与えず消費させる商売など詐欺だし、
間を経てもなおコンプして下さったとしたら、
その思いはより強いものとして受け止められる。
しかしこの、できるだけ利益をもたらしたい、
だからと言って集金に徹したくはない、の狭間で、
俺は驚くほどピリピリしたね!毎日!
正直、クラウドファンディングを舐めていたよ。
支援を募って達成したら企画を実現できる、
この構図は一見双方にノーリスクのようだけど、違う。
企画者は、もし支援が目標に届かなかった場合、
自身の金銭的価値の無さを白日の下に晒される。
かけた時間は無駄になり、心的ダメージも得る。
そして、支援者にとっても、
もし自分の支援が実を結ばなかったら、
きっとガッカリしてしまうだろう。
作品に関わった結果ガッカリするという体験は、
今後作品を読む際にも、暗い影を落としかねない。
そういうリスクがあった。
あるということを、当初俺は分かっていなかった。
自分の甘さを学べただけでも、大きな収穫。
さらに、ものを買ってもらうこと、
お客様やクライアントと築くべき関係についても、
今まで以上に深く考えることができた。
お金や人、あらゆる流れが可視化されている、
クラウドファンディングだからこその学びだ。
俺は、もっともっと力をつけて、
より多くの人を楽しませたい。
そういう点では、課題が多く残った。
一方で、美学を貫いて一定の結果も得た。
できたことはできたこととしてしっかり満足し、
できなかったことに挑む動力源としたい。
そして、今回こうして目標を達成したことで、
CAMPFIRE×GANMA!が第二弾、第三弾と、
続いていったらいいなと思うよ。
先達として、最低限の責務は果たしたからね。
口癖である「場への貢献」はできたはずだ。
ご支援いただいた方に感謝し、その気持ちを力に、
作品でもって恩返ししていってみせるし、
今回都合あって参加できなかった方にも、
より作品を魅力的に感じてもらいたい。
最後に、このような機会を与えてくれた、
CAMPFIREとGANMA!にも、心からの感謝を、
随分神経質なブログだな!とお思いだろうけど、
根っこにあるのは感謝そのものなので、
そこを受け取っていただけたら幸いです。