2015年06月28日

koebuとGANMA!のコラボに寄せて


早速ですが、最近こういう企画が始まったそうです。

koebu.png

『GANMA!アテレココンテスト』と題して、
GANMA!作品のキャラクターに、ボイスを当てて投稿してみようという企画。
そこに、俺たちの“サークルクラッシュ!”も選んでいただいています。

この企画を最初に知らされた時、俺は……ゴメンなさい、
正直言うと、「投稿とか絶対来ないだろ……」と思ってました。

しかし!蓋を開けてみてビックリ、本作だけでも、
開始数日でもう50件を超える投稿があるじゃないですか!!

しかも、こう言っては失礼かも知れないけど、ちゃんとしている。
想像よりもよっぽど、形になっている。
俺は、公演などの際には演出家としての顔も持つから、
どうしてもダメ出しする側の目線になってしまうのだけど、
それでも、おおっ!と思わせるものは確かにある。

今回のこのコラボの件で、俺は思い知ったよ。
自分がkoebuを、そして、それを利用する若者の文化を、
まったく理解していなかったということを。

そもそも、どうして最初投稿など来ないだろうと思ったかと言うと、
絶対的にハードルが高いと思っていたんですよ。

だって、俺が学生の頃、それこそ10年前とか、
自作の個人HPの隠しページに、俺の歌が流れるというギミック(地獄か)
を作ろうとしたのだけど、その時は携帯電話で録音して、
PCに転送して、HPで再生できるように変換して、
やっとの思いで作っても、音質はお察しというレベルだったからね。

だから、キャラクターのボイスを、個人で録音して投稿するということが、
とてもじゃないけど一般的な行為とは思えなかった。

確かに、YouTubeやニコ生といった文化の発展で、
個人のクリエイトの敷居は下がっているのかなとは思っていたけど、
それもまだ限定的なもので、自分で言うのも何だけど、
まだ駆け出しの本作が、投稿で盛り上がるとは思い難かった。

でも、俺が思っていた以上に、こうした若者によるクリエイトは、
熱く広く進化しているんだね。純粋に、感動したよ。

こうなると、本当に投稿して下さった一人一人に、
会いに行って話がしてみたくなるよね。
(と打ち合わせの時に話したら、作画のこすずめ先生から、
「向こうは来て欲しくないと思いますよ」と言われたけど)
だって、とてもとても気になるもの!
どういう人が、どういう環境で、どういうきっかけで、どういう気持ちで、
俺たちのこのキャラを、演じてくれたのか!
一創作家として、これほど興味深いこともそうはないよ!

概要を読むに、グランプリにはギフト券が進呈されるという。
しかし、そればかりが動機ではあるまいよ。
投稿者には、間違いなく創作に対する初期衝動がある!
何かを表現したい、届けたい、そういう湧き上がる衝動、
俺もまた、長年ずっと胸に持ち続けているこの衝動を、
彼らは、俺の知らない手段で発散しているのではないかな!

そう思うと、技術の進歩というのは何て素敵なことなのだろう。
ぜひ、若者はこういった便利な技術を、ガシガシ利用しまくって、
想像しまくって、創造しまくって欲しいよ。
昨今は、こういう個人のクリエイトに対しても、
時間の無駄だとか、実益がないだとか、中二病で痛いだとか、
とやかくうるさいことを言ってくる連中が絶えないけど、
クリエイトは、必ず、人生を豊かにしてくれるものだから。

そして、若者はとは言ったけど、俺だって、置いてけぼりは嫌だぜ。
今回、俺はこうして己の無知を思い知らされた。
それと同時に、こうした新たな文化の価値を実感できた。
実感したからには、今後のクリエイトに生かす術を考えないとね。

創作で受けた刺激は、己が創作をもって返す。
俺の流儀だ。今回の件も、それに当てはめさせてもらうよ。
だから、現時点で投稿いただいた皆様、本当にありがとうございます。
その行為は、まず一つ確実な意味を帯びたよ。
それは、俺をまた加速させたということ。
この価値は今後証明していくから、期待して待っていて下さいね。

※“サークルクラッシュ!”への投稿は、以下から聴くことができます。
http://koebu.com/topic/ganma7
モエプロ出演経験者も、こっそりチャレンジしてみてはどうかな。

posted by サコタヤスユキ at 21:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2015年06月03日

ものづくりの楽しさを

今年も気づけばもう半分が過ぎてしまったとは、本当に驚きだよ。
正直、思った以上にバタバタしているね。
良いことも悪いこともひっくるめて、なかなか落ち着かない毎日です。

そういう毎日にあって、俺を支えているものは、
他でもないクリエイト、ものづくりの楽しさだよ。
経験を重ねて、できることが少しずつ増えていくにつれて、
その楽しさはますます増している気がするね。
現状代表的なのは、毎週のマンガ連載だけど、
当然モエプロ主宰としても頭を働かせているし、作りたいものは山ほどある。
クリエイターとしての衝動はやむことがない。

そして、俺のクリエイターとしての立ち位置の一つに、
同人サークルcocchi-koiというものがある。
学生時代からお世話になっている、Mrs.fictionsの今村先輩と、
モエプロの本公演にも出演してもらった中館君と一緒に、
過去4年間いろいろな作品を作って、夏コミに参加してきた。

我ながらcocchi-koiでの創作は、ものづくりの楽しさを満喫していたと思う。
いい意味で無責任とでもいうのかな、立場に負うものはないけれど、
ものづくりに対する本質的な責任はしっかり果たすという、いいバランス。
だから、過去4年間で、ドラマCD、ゲーム、ファンブックと、
常に初めてのことに全力で挑戦し、挑戦だけで終わらない成果物を残せた。

でも、コミケでの販売って、すごく限定的だよね。
だからこそ、一期一会という味があるのも事実だけど、
せっかくだから、作品と出会う機会というのは一つでも多い方がいい。

だから、手始めに三年前の夏コミで発表した作品を、
DLサイトでも購入できるようにしてみました。


http://www.dlsite.com/home/work/=/product_id/RJ156267.html

オリジナルリーディングストーリー、“サマー・タイム・プルーフ”
いやね、先日PCのデータを整理している時に久しぶりに聞いたら、
すごく面白くて。すごく真摯に、やりたいことと向き合ってる。
色あせることない、三者三様のコンプレックスとでもいうのかな、
衝動がリアルに伝わってきて、とても胸に刺さったのです。

夏コミではシナリオ冊子付きだったけど、DL版では音声データのみ。
だから、216円で販売します。
クオリティは視聴でも確認できると思うし、自信があるけど、
実際三年前の作品だからね、もう儲け云々ではないです。

現時点で、早速2人にDLいただいているようで、
もう既に目標は達成した感もあるよ。すっごく嬉しい。
自分がこの手段をとらなかったら、この人はこの作品と出会わなかった。
今までに自分が使ってこなかった、DL販売という手段で、
作品と人を繋ぐことができたという実感は、今後にもすごく生きてくるよ。

そう、これからもきっと、俺はいろいろなものを作ると思う。
モエプロはまだ表に出せることもなく、cocchi-koiも今年の夏コミには参加しない、
けど、ものを作ってあなたに届けるという行為自体は、やり続けるよ。
その際に、リアルで会うのか、こうしてネットを使うのか、
方法はきっと俺が思っている以上に豊かだ。

やりたいことを、素直にやっていこうと思うよ。
それが俺の、クリエイター魂。満たさないことには、この毎日は退屈すぎるもの。
posted by サコタヤスユキ at 18:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記